畑の生き物の多様性に興味シンシン

2024vtの仕込みがそろそろ始まります。

畑の葡萄たちはすこぶる調子が良く、この後何もなければ過去最大の収量が見込まれます。
葡萄のポテンシャルも余市で理想とするものが望めそうな雰囲気もあり、個人的には2021vtのような葡萄が取れればなという淡い期待があります(2014vtを知りません)
2023vtがあんな気候だったので今後、北海道で今シーズンのような気候は望めないだろうな、と思っていて、可能な限り引っ張れる環境があることに感謝しています。
この夜温低下であれば、酸を残しつつ、ある程度のPh維持をして熟度上昇が期待できそうです。

ところで、ワインを造るにあたって、すべてのシーンで目に見えない微生物の働きがあります。
以前にもこちらに書きましたが、醸造と栽培という区分を設けること自体ナンセンスだと私自身は感じています。
畑仕事にて、どのタイミングで葡萄や土に手を施すかといったことは、造りたいワイン像をかみ砕き、畑仕事にその因数を反映させることだと思っています。
なので、畑仕事は酒造りの一環だという認識です。
畑仕事も醸造もすべてがワイン造りなんです。

微生物の働きと聞くと醸造を思い浮かべる方が多いかと思います。
自分ももちろんそうでしたが、最近はむしろ畑での微生物たちの働きに興味がとてもあります。
硝化細菌や根粒菌などもそうなんですが、それ以上に菌根菌をはじめとした葡萄の根圏に生息する微生物群の働きがあまりにもダイナミック、且つドラスティックなんです。
マイクロバイオームという世界があるのだという考えが自分の中で納得して落とし込まれて、より一層、畑の植生の豊かさと土中微生物の多様性が重要だと思い始めました。小さな花を咲かせる雑草やあらゆる草花、それに寄り付く虫や動物たち…それらを含め、葡萄木以外の植生の豊かさを今と同じ、或いはそれ以上を目指して畑仕事に勤しみたいです。

葡萄の収量、質も気になるところですが、目下のところ一番重要視するのは畑の生き物たちの多様性だと思っています。
当然畑管理は行いますし、良い葡萄はしっかりしたキャノピーマネジメントがあってこそ、と考えています。
そこに加えて今は畑の多様性が最重要なのだと感じています。

とにかく一つのことに集中すると周りが見えなくなるADHD気質なので(笑)、これについてもとことん突き詰めてやっていきます。

当然、不耕起、無施肥、無化学農薬で(放置ではありません)やります。

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