ワインブドウ 外国製木杭(CCA処理)の危険性

以前こちらで書いたような気もしますが…。

ワインブドウの栽培は基本的には垣根でやられている方が多いです。
そこで重要な資材が杭です。

杭にもいろいろあって、大きく分けると金属と木に分かれます。
金属はワインブドウ専用のものから4.86mm単管を自分で加工してやるものまでいろいろあります。
木は基本的に針葉樹の間伐材が使われることが多いです。

問題なのが、どんな薬剤を防腐剤の原料にしているか?ということ。




木の防腐剤には何種類かあります。
販売先によって選択できるところと、これしかないとうところがあります。
代表例では、

・クレオソート⇒防腐能が高い。2010年に発がん性物質が発生、水へ溶出する可能があり一般家屋へ使用が禁止(毒性強)。現状施されているものはそのような物質は除かれているそうだが、杭に関しては不明。刺激臭あり

・マイトレック⇒主成分が銅化合物のため木材中に留まり、雨による溶出がなく防腐能低下が少ないらしい。魚毒性判定A(圧倒的に低毒)。VOCや環境ホルモン、発がん性物質を全く含まない

・レザック  ⇒第4級アンモニウム塩が主成分で低毒性らしいが、施してくれる施設は少なく割高。加工後も無色。

ウチでは特に毒性の低いマイトレック処理のものを使用しています。
腐りやすいか?との問いには「いいえ」と答えられます。
1000本近く杭を打つと1年後には何本かダメになるものが出てきますが、現時点でダメになったものはありません!
日本製の杭は少なくともマイトレックやレザックのような低毒性ものがメインで作られてます。

問題は外国製の杭です。
少なくともカナダからCCAという防腐剤が注入されている木杭が輸入されてます。
CCA防腐剤の危険性については調べれば出てきます。
http://www.chikusan-kankyo.jp/taihiss/zaiya/haizai/cca.htm
wikiは下記です。
https://ja.wikipedia.org/wiki/クロム銅ヒ素系木材保存剤

日本では1996年以降殆ど防腐剤としては使用されてませんが、カナダでは何故か未だに使われてます。
しかも諸経費差し引いても木杭の単価が日本製より安く、個人で購入している人も多いです。
輸入を斡旋している現地日本人も触った後は手を洗うよう指示を出しているくらいですが、使っている人は大丈夫なのかと心配になります。
農薬の方がよっぽど危険だとも言いえなくもないですが、発がん性と完全に決定づけられている状況からすると、CCA防腐剤注入杭の方が危険だと思います。
日本で使用が控えられている防腐剤なのにもかかわらず、施した製品が輸入出来るというのは明らかに変なのですが…。

とにかく、これから木杭を考えている人は、この防腐剤が処理された木杭に手を出さないほうが無難かと思います。




垣根葡萄5年目にしてようやく1本怪しい木杭が出てきました。
危険度と耐久性を天秤にかけてこれくらいであれば私としては十分です。

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