輸入を通して初めて知った葡萄のウイルスについて

4年前からワインブドウの個人輸入を始め、今までに計3回に分けて苗を入れました。

1年目にアメリカワシントン州から入れた苗(穂木)は100個体すべてに異常はなく、隔離圃場を通過しました。

しかし、2年目と昨年イタリアから入れた個体は相当な確率でピノグリウイルスに罹患しており、隔離圃場で焼却処分にあってしまいました。

※2016年アメリカから輸入、2017年、2018年検査⇒100個体中、0個体にてウイルス検出(合格100%)
※2018年イタリアから輸入、2019年検査⇒50個体中、40個体にてウイルス検出(合格20%)
※2019年イタリアから輸入、2020年検査⇒25個体中、21個体にてウイルス検出(合格16%)

ヨーロッパ他地域の状況を聞く限り、フランス・スペインなども相当ひどいようです。
今回は3万円/本くらいです。そこまで惚れ込んでやりたい品種なら別ですが、ヨーロッパからの輸入は全くお勧めしません。
検査の結果「0本」になる可能性だって大いにあるのですから。
だから輸入した品種を軽い感じで分けて欲しいとか言われると「なんて仰いましたか????」と思ってしまうのです。
すみません。
ま、こんなことになってしまうため、ヨーロッパのナーセリーは日本にさらに出したがらなくなります(お互いに問題ありますが…)
数量制限、検査項目の多さ、隔離圃場での時間、価格etc…色々あった上で最後に焼却処分…。
あまりに悲しくてやってられません。
協力してくれた方にも申し訳なくて今回の結果(2019年輸入分)は連絡していません。
ご本人ももう辞めると話されていました…。

どうしてこうもヨーロッパとアメリカで結果が異なるのか。ENTAVとFPSの違いなのか?
ヨーロッパはウイルスに罹患していても結果は大差ないとの見解のようです。
モンティーユの関係者コメントを聞く限りそのようです(だからフランスから大量に苗を入れろ、と)
一方、農林水産省は立場上引っかかった個体はすべて弾く姿勢を全く崩さず、緩和する動きを見せません。
日本には未だかつてウイルス罹患個体は入っていないという見解なので、それを崩すことはできないという立場です。
実際はトランクで持ってきている人たちがいるので入ってきているし、PCR検査などを行う前に入ってきた個体は罹患していた可能性は大いにあるんですけどね。
たた立場上、それは認められないというのもわからなくないです。

そんな葡萄のウイルスの話を今晩JVAのzoom会議で聞けるということなので今から楽しみです。

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